「学術情報XML推進協議会設立」
2012年6月28日
6月28日、電子ジャーナルの関係者が参集し、学術情報XML推進協議会の設立総会が開催されました。日本の学術情報発信の高度化のため、電子ジャーナルのXML化を推進することを設立趣旨としています。呼びかけ人は、小宮山 恒敏(小宮山印刷工業株式会社)、時実 象一(愛知大学)、中西 秀彦(中西印刷株式会社)、橋本 勝美(日本疫学会)、林 和弘(元日本化学会)、宮川 謹至(科学技術振興機構)の各氏(50音順)です。会長には時実 象一 氏が選出されました。
欧米の学術出版においては、XMLが標準となっています。XMLで出版することにより、
- 1.論文データが構造化され、電子ジャーナルにおけるプレゼンテーションの高度化が実現する
- 2.リンクやセマンティック・タグの付与、図表など論文要素単位の配信、など加工・付加価値化が図れる
- 3.メタデータの交換、アーカイブなど、標準化による流通促進がおこなわれる
- 4.などの利点が生まれます。
これまで、日本でのXMLの利用は、理系英文誌のごく一部に限られてきました。しかし、J-STAGEがXMLを採用することとなり、また旧NLM DTDが発展したXML規格JATS(Journal Article Tag Suite)が日本語も含めた多言語対応をするなど、機は熟しつつあると言えます。推進協議会は、学術情報におけるXMLの推進を図るべきことを訴え、何がXMLの普及の障害となっているか、何をもってすればXMLが普及しうるのかを問い、こうした障害をひとつひとつ取り除いていくことを目的としています。
当面の活動としては
推進協議会に関心のある方、参加を希望される方は、上記呼びかけ人にご連絡ください。